http://blogos.com/article/194893/?p=2
9月末に宇多田ヒカルの「Fantôme」が発売されましたが、これはある意味とても反動的ではありますが、非常にチャレンジングなリリース形態でした。初回盤限定だとかDVDだとかで様々な特典が付いて、複数形態でリリースするのが当たり前の時代に、完全に通常盤一種のみでリリースされたからです。発売日にCDショップを回りましたが、よくある店頭特典のようなものもまったくなし。それで、3週連続でアルバム・チャートの1位ですから(10月19日現在)、大したものです。もしかしたらこれを読んでいる人は普通のことと思うかもしれませんが、今はそんなCDの売り方をしている人気アーティストはほとんどいません。ただ、自分はそこに「CDの時代に出す最後の宇多田ヒカルのアルバムだ」というメッセージを受け取りました。一切のドーピングなしでどこまで売れるのか、それを見極めようとしたのではないでしょうか。
日本の音楽業界による囲い込みという点で最も顕著なのは、ストリーミング配信の出遅れですよね。つい先日、Spotifyのサービスが始まりましたが、ここまで日本でこぎつけるのに7年かかったと聞いてます。でも、既にアメリカでは、音源による収益の半分がストリーミングで、残り半分がCDとダウンロードという状況になっているんですよ。
海外ではSpotify、Apple Music、そして日本にはまだ進出していないPandraといったストリーミング・サービスの普及によって、音楽のいわゆるライト・リスナーが増えたんです。一方、日本の音楽業界はヘヴィなリスナーや熱心なファンにお金をつかわせる策ばかりを練って、なんとか減収のペースを遅らせようとしてきた。今は、そのツケが全部回ってきているような状況にあります。
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以下ネットの反応。
ストリーミングが主流になりつつあるこの状況に対して、アーティストがそれを渋々受け入れるのか、それを「利用してやろう」と考えるのかでまったく違ってくる。>宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/bPyWL2LCLF
— こう (ジェネシスを聴いてる男はモテない (@kou1kou1) 2016年10月23日
「日本のメジャー志向のアーティストの未来は相当厳しい」ずっと言われ続けてきたが、現実味を帯びてきた/宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/HPqzBJ3IhA
— 大場吾郎 (@obagoro) 2016年10月23日
CD の時代は終わりつつあるのか…。
宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/DwjU9KljCV
— ィヨシナリジュン (@jun7704) 2016年10月23日
"そういう意味で、今はシビアな時代だと言うこともできるでしょう。同業者からつまらない仕事をしていると思われている人は、そのサークルに加われないわけですから。" 宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/7VPghLSNnW
— 倉下 忠憲 (@rashita2) 2016年10月23日
宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/tKPDSGhw31
B'zや稲葉浩志のシングルが配信だけになっているのは彼らもこの流れを見据えているのだろうか?そういう意味ではやはり彼らは再び最先端から加速しようとしているのか?
— 伊藤彰英 (@SuperAKIHIDE) 2016年10月23日
特に目新しい事は書かれていませんが、僕の周囲の日本の人たちの現状と世界の動向との乖離が激しいので。僕自身、最新作『SOLO』と『SEGUNDO』でCDは最後かな、と思ってまいす。➡宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/pbHEWZ5Wc3
— Hikaru IWAKAWA / 岩川光 (@HikaruIwakawa) 2016年10月22日
音楽に限らず今後娯楽産業はエンドユーザーと作り手の直接的なつながりがますます強くなって、商業主義的なセクションがコントロール出来ることはどんどん小さくなっていくんだろうな。>宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/jQ3eX8ledD
— 石ダテコー太郎 (@ISHIDATE_Kotaro) 2016年10月22日
宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/FjIf0hrU3l
寂しい話だなあ・・・パッケージセールスが終焉を迎えてしまうのか。手元にある好きなアーティストのCDもしくはレコードを選んで、買って、それをプレーヤーに入れる感動が終わるのか。— Tears (@98PinkSpider) 2016年10月21日
今日の音楽界は明日の出版界。米国では既にCDを出さない人気ミュージシャンが出ているということは、そう遠くない将来、単行本を出さない人気作家や人気漫画家が出ると言うことだ。> 宇多田がCD販売モデルに終止符か #BLOGOS https://t.co/DV54f4ugN7
— 竹熊健太郎《一直線》 (@kentaro666) 2016年10月21日
「コンテンツビジネス(オリジナルのモノを作って稼ぐ)」の終焉と言うのはネットが一般家庭にまで入り込んだころから言われてました。この記事によると音楽業界ではアメリカはモノにしがみつかず成功し、日本はモノ(CD)にしがみついて終わってしまったと言っているような気がします。
脳を刺激してくれる秀逸な記事だと思います。