http://iwj.co.jp/wj/open/archives/256172
「真珠湾攻撃の時、日本は1対10の差がある米国に、なぜ勝てると思ったのか、明確な答えがない。同様に今、日中の軍事バランスは、核兵器も含めて1対100の差がある。戦争にはなり得ないのに、(保守派は)それを認めようとしない」「2005年10月、日本とアメリカは『日米同盟:未来のための変革と再編』に合意しました。米国の戦略のために自衛隊を使う路線が決まった。そのために日本の法整備をする、という内容が含まれています」
「このガイドラインには、自衛隊を海外で使うことも、秘密保護法、機雷除去、後方支援も全部含まれていたが、どの新聞も解説をしなかった。だから、私は『日米同盟の正体』を書いたんです」
「多くの人は、米国が日本の核装備を危惧していると思っているが、ジョン・マケインなどは日本に核装備をさせたがっていますよ。米国は1970年代までは日本を信用せず、核武装に反対だった。ところが、今や日本は完全に米国の奴隷になり下がってしまった。だから、今は日本に核を持たせて、中国や北朝鮮を攻撃させようとしています。
当然、日本も中国も北朝鮮も戦場になるが、米国だけは無傷です。同じ構図がヨーロッパでもありました。1980年代に、NATOが中距離ミサイル・パーシング2の配備を決めたが、有事の際はソ連と共倒れになることに、ドイツが気づいたんです」
「米国の専門家たち、ミアシャイマー、ケネス・ウォルツ、クリストファー・レインなどは、米国はオフショアバランシングで、日本を核武装させて核戦争をやらせろと言っている。その一方で、日本脅威論も堂々と述べている。つまり、米中で話し合ってうまくやっていけるなら、日本のケーキを分け合って食べちゃおうぜ、と。そうできなければ、米国は日本を鉄砲玉に使って中国を攻撃させる。挙げ句、復興事業で自分たちが儲かるという話でしょう」
「インド系のザカリアという米国人は『日本はヘッジだ』と言っている。基本的に、米国と中国は戦争をしない。金融、貿易で手を取り合う。ただ、中国がおかしな動きをしたら、日本を対峙させてヘッジ(危険回避)しようということです。米国も、昔は警戒して変な発言は控えたが、今は遠慮がない。日本は言いなりだと思っているから」
「ファクラー氏は、ペンタゴンと人民解放軍は西太平洋で(覇権を)分けようと話しているよ、と言っていました。米国は金がないので、アジアから去る時は日本に核武装をさせて、監視下において限定戦争をさせるつもりだ、と」
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2015/08/03 岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー
「日本はヘッジだ」
捨て石、鉄砲玉など色んな言いかえができるでしょうが、アメリカにとって日本なんてこんなもんみたいです。アメリカの戦略家たちが描くアジア政策が一言一句間違えず進められているのが現状のようです。