8月23日産経ニュースが安全保障関連法案反対のデモ活動を行う学生団体「SEALDs(シールズ)」のメンバーである奥田愛基氏を中傷するような記事を掲載し炎上しています。
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安全保障関連法案反対のデモ活動を行う学生団体「SEALDs(シールズ)」の中核メンバーである奥田愛基氏が23日、連合が主催した国会前の反安保関連法案集会に参加し、安倍晋三首相について「バカか、お前は」などと訴え、退陣を迫った。奥田氏は安保関連法案のどの部分が反対かは一切語らなかった一方、週刊誌や民主党議員らの発言を元にしたとみられる情報で「首相は早く病院に行って辞めた方がいい」「どうでもいいなら総理をやめろ」などと批判した。
約6分間のあいさつで、奥田氏から安保関連法案そのものに触れた発言はなかった。関連した話題としては立憲主義にわずかに言及しただけで、奥田氏は「中学生の公民の教科書に立憲主義と書いてある。憲法とは権力者を縛るものだと書いてある」と指摘した。その上で「権力者が憲法違反のことをしたらどうなるか。政治家をお辞めになるしかない。それかクーデターだ。そのようなことが起こっている」と述べ、「安倍首相がクーデターを起こしている」との趣旨で訴えた。だが、安保関連法案のどの部分が憲法違反なのかについては最後まで一切語らなかった。
さらに奥田氏は「一言でいうと、バカなんじゃないかなと思いながら見ている」と首相を批判。「国会の傍聴には行かない。首相が『どうでもいい』なんてやじを飛ばしたが、ああいうことを見ると、靴でも投げそうになるのでインターネットを通して見るようにする」と述べた。
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以下ネットの反応。
http://t.co/dEtl29oLSG しかしひどい悪文だね。新聞記事とは思えない。もう悔しくて悔しくて歯ぎしりしながら書き飛ばしたんだろうねえ。産経、おつかれちゃん。
— やきとり (@kensonmusic) 2015, 8月 23
8.23戦争法案反対 連合初めての国会前集会に招かれたSEALDsの奥田愛基さん。安倍首相に「病院に行って辞めた方がいい」
産経新聞Web版のわけわからんSEALDsの足を引っ張りたい悪意ある変な記事(≧∇≦)
http://t.co/Dm2lRMPXAD
— くわちゃん 憲法いかそう、原発ゼロ! (@kuwachan56) 2015, 8月 23
産経新聞のSEALDsに対するビビりっぷりは異常やな しかし、いくらビビってるとは言え、一応の大新聞が取るスタンスと違うやろ、この記事や見出しは… http://t.co/KfykM4uAHW
— 西中島ラモーンズℳ✧ (@sowhatdosickie) 2015, 8月 23
はいはい、たしかに言ってた。うちらの周囲はもう50とか下手したら60過ぎのシニアの人も大勢いて温く笑って聞いてた。最後のシュプレヒコールがラップになってたのが笑った。
http://t.co/oAZNvfihea
— Ta 152H-1 (@ta_152h1) 2015, 8月 23
SEALDsはパンフレットや動画やウェブで法案のどこに反対なのかクリアに表明してる。それも見ないでこんな記事書く産経はバカ以前のチラシ以下じゃねーの。 / 首相に「バカか、お前は」連合主催集会でシールズ...
http://t.co/k1s6TtMiA6 #NewsPicks
— 津田大介 (@tsuda) 2015, 8月 23
これだけ書かれるというのは、産経がSEALDsを脅威だと認定したことになんね? / “首相に「バカか、お前は」 連合主催集会でシールズメンバー 安保法案反対の具体論語らず 「首相はクーデター」「病院に行って辞めた方がいい」(1/3…” http://t.co/3aEb1KIhmh
— 大野典宏(未来学会議に来年の星雲賞を!) (@oono_n) 2015, 8月 23
シールズのホームページを見れば法案のどこに反対かは明確に示してあります。そして、シールズはツイッターなどで何度も憲法学者の木村草太氏の寄稿を紹介し、「この寄稿が戦争法案が違憲であることが一番わかりやすい」として紹介しています。
なぜ憲法学者は「集団的自衛権」違憲説で一致するか? 木村草太・憲法学者
では、集団的自衛権の行使を基礎付ける憲法の条文は存在するか。これは、ネッシーを探すのと同じくらいに無理がある。国際法尊重や国際協調を宣言する文言はあるものの、これは、あくまで外国政府の尊重を宣言するものに過ぎない。「外国を防衛する義務」を政府に課す規定は、どこにも存在しない。
また、外国の防衛を援助するための武力行使は、「防衛行政」や「外交協力」の範囲には含まれず、「軍事」活動になるだろう。ところが、政府の権限を列挙した憲法73条には、「行政」と「外交」の権限があるだけで「軍事」の規定がない。政府が集団的自衛権を行使するのは、憲法で附与されていない軍事権の行使となり、越権行為になるだろう。
つまり、日本国憲法の下では、自衛隊が外国の政府との関係でなしうる活動は、防衛行政としての個別的自衛権の行使と、外交協力として専門技術者として派遣されるPKO活動などに限定せざるを得ない。
以上のように、個別的自衛権すら違憲と理解する憲法学者はもちろん、個別的自衛権は合憲と理解する憲法学者であっても、集団的自衛権の行使は違憲と解釈している。憲法学者の圧倒的多数は、解釈ロジックを明示してきたかどうかはともかく、集団的自衛権が違憲であると解釈していた。さらに、従来の政府も集団的自衛権は違憲だと説明してきたし、多くの国民もそう考えていた。だからこそ、集団的自衛権の行使を容認すべきだとする政治家や有識者は、改憲を訴えてきたのだ。
もう、戦争法案が違憲であるなんてことは国会前に来ている人たちの間では常識であり、何度も繰り返す必要のないことです。
そして、好青年である奥田君が「バカ」という表現を使わなければならないほどの失態を繰り返す、我が国の首相とその手下たちこそ、本当に糾弾されるべき相手でしょう。
それを、大新聞社ともあろう産経が、24歳の青年の言葉尻を捉えての揚げ足取りとは本当に情けなくなります。人としての矜持というのはないのでしょうか?