作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(93)が18日、安全保障関連法案に抗議する東京・永田町の国会前での集会に参加しました。そこで行われた瀬戸内寂聴さんのスピーチを紹介します。
・「もう私はここで死んでも良い」という気持ちで来た
・いまの日本の状態は昭和十六、七年ごろの雰囲気だ。
・(最初は)年寄りたちを集めて国会の前に座りたかった。そうすれば、必ず冷えて、年寄りが三人や四人死ぬでしょ。あなた方(報道陣)はほっとけないから、大騒ぎするでしょ、話が盛り上がると思って。
安保法案抗議 寂聴さん会見要旨 「すぐ後ろに軍靴の音が…」http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061902000137.html
きょうはひそかに来るつもりでいた。(報道陣の)みなさんにお会いできると思っておらず、びっくりしている。ずっと京都で病気の療養をしており、一昨日に思いついて昨日、参った。一年間寝ていて完全に治っておらず、一人ではよろよろして歩けないので、無事に帰れるかなと心の片隅で思っていた。「もう私はここで死んでも良い」という気持ちで来た。九十三歳になり、飽き飽きして、いつでも死んで良いと思っている。
私は終戦で、「正しい戦争だ」と丸々信じ込んでいたばかさ加減に気付いた。「これからは自分の手や皮膚で触り、感じたことだけを信じていこう」というのが私の戦後の革命だった。その後、小さな子供を残して夫の家を出て放浪の生活が始まったが、自分のしたいことをしたので、苦労したとは思わない。五十一歳で出家し、仏教の思想がだいぶ入った。お釈迦(しゃか)さまの言葉で一番素晴らしいのは「殺すなかれ、殺させるなかれ」。人間が一番守らねばならない、幸せになる根本の思想だ。
しかし、また戦争がいまにも始まりそうな気配になってきている。いまの日本の状態は昭和十六、七年ごろの雰囲気だ。(あのころは)学校も食べ物もあり、普通の生活をしていた。でもだんだんと戦争に傾いていくと「欲しがりません勝つまでは」とか、「ぜいたくはしちゃいけない」と言って着物の袖を切ったりとばかみたいなことが始まった。それまでのように自由じゃなくなってきた。(いまの日本も)表向きは平和だが、すぐ少し後ろの方に軍靴の音が続々と聞こえている、そういう危険な感じがする。
このまま安倍さんの思想で政治が続いていったら、やはり戦争になると思う。それを防がなければならない。私も最後の力を出して戦争を反対する行動を起こしたい。もし今度の上京で死ぬことがあっても、自己責任だと思って来た。
安倍さんは「戦争じゃない」と言っているが、憲法九条を壊して戦争のできる国にされたら「戦争をしない」と言っても世界が認めないでしょう。安倍さんはおじいさん(岸信介元首相)の後ばっかり追わないで、もっと日本国民の身になって考えてほしい。子供を戦争で殺される人の悲惨さが分からないのではないか。人間は自分で経験しないと分からない。
今回、東京に来たのは「国会の前で座りたい」と思ったから。(最初は)年寄りたちを集めて国会の前に座りたかった。そうすれば、必ず冷えて、年寄りが三人や四人死ぬでしょ。あなた方(報道陣)はほっとけないから、大騒ぎするでしょ、話が盛り上がると思って。でもみんなが死んだら大変なことになる。(お年寄りを)誘わないで一人で行くことにした。
今後も戦争反対について、同じことを言ったり、書いたりしていきたい。私はものを書く仕事を与えられているし、法話もしている。集まってくれた人たちにこういう気持ちを伝えたい。
瀬戸内寂聴さん:国会前で安保法案反対の訴え
以下ネットの反応。
寂聴さんのコトバ。「今の日本の状態は、私が生きてきた昭和16、17年ごろの雰囲気がある。表向きは平和なようだが、すぐ後ろの方に軍隊の靴の音がぞくぞくと聞こえている。最後の力を出して戦争に反対する行動を起こしたい」
http://t.co/kbGlYqkzHf
— TSURU ♪つるひでこ♪ (@tsuruhideko) 2015, 6月 19
瀬戸内寂聴:「戦争に近づいている」安保法案に反対 -侮日珍聞 http://t.co/69bsY42b6c
侮日&瀬戸内幻聴さん、チーッス!頭どころか耳までおかしいか。
そろそろお迎えかな?
軍靴の音を鳴らしてるのはシナの方だ。
本気で活動してるのなら天安門でやれ。
— 御手並拝見 (@mugenhouei2) 2015, 6月 19
93歳の寂聴さんが車いすから立ち上がった映像に鳥肌が立った。>> 瀬戸内寂聴さん:「戦争に近づいている」安保法案に反対 - 毎日新聞 http://t.co/ziGgpNHRAv
— すちぽん (@steam_pump_ghq) 2015, 6月 18
「戦争にいい戦争はない」。作家の瀬戸内寂聴さんが安保法案に反対する集会で訴えました。車椅子から立ち上がってマイクを握る姿は、93歳とは思えない迫力です。動画もご覧下さい。#毎日新聞
http://t.co/IQJXvuay2N
— 照山 哲史 (@teruyamatetsu) 2015, 6月 18
戦争は怖いし嫌です。
しかし、係争地を埋立していることに反対した方が良いと思う。
嫌な動きをしているのはイスラム過激派と中朝。
力なき正義は無力、正義なき力は暴力。
瀬戸内寂聴さん:「戦争に近づいている」安保法案に反対 - 毎日新聞 http://t.co/vPL5SbN6vh
— おいさん (@Oisan) 2015, 6月 18
「いまの日本の状態は昭和十六、七年ごろの雰囲気だ。」と言う言葉は体験者ならではの言葉で、聞いていてゾクッとなります。「戦前の日本は何でもあり自由だった」が、それがあれよあれよと言う間に戦争に突入していったということです。
最後の年寄りを殺して注目を集めるという発想はさすがです。