乳酸菌カプセルを飲むと血糖値が下がる!という夢の様なプロバイオティクスの話題で世界中が持ち切りです。まだまだ動物実験の段階ですが、新しい糖尿病治療法への道が拓けるような奇想天外な論文が2015年1月27日の糖尿病学術誌「Diabetes」に発表されました。
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乳酸菌を飲んで血糖値改善!新しい治療法になるか?http://allabout.co.jp/gm/gc/452884/
なんと、膵島(すいとう=ランゲルハンス島)のベータ細胞ではなく、腸内分泌細胞がインスリンを産生したのです。遺伝子組み換えをした乳酸菌を糖尿病ラットに与えて、小腸上皮細胞にインスリンを分泌させました。乳酸菌がインスリンをつくったのではなく、乳酸菌はインクレチンでおなじみのGLP-1(1-37)をつくり、そのGLP-1(1-37)の刺激を受けて腸内分泌細胞が膵ベータ細胞様にリプログラムされたのです。
乳酸菌の「プロバイオティック食品」が糖尿病の薬になるかも!?高血圧も解消させるhttp://www.mededge.jp/a/hcgo/8321
この乳酸菌株を続けた結果、ネズミの血圧は最高30%低下した。糖尿病とも関連する高血圧に変化があったわけだ。
さらに、糖尿病になりやすいタイプのネズミの胃腸の内側の「腸管上皮細胞」が、血糖値を下げるホルモン「インスリン」を出す「膵臓β細胞」のような細胞に変化していた。血糖値を察知してインスリンを分泌する。
健康なネズミの場合に血糖値が下がっては問題だが、健康な場合には血糖値に変化はないとも分かった。
「血糖コントロールの中心が膵臓から腸管に移動した」と研究グループは説明している。
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コレは驚きですよね。動物実験の段階とはいえ乳酸菌が血糖値を下げちゃうなんて。
でも、本当に驚きなのはインスリンが膵臓からではなく、胃腸の内側の「腸管上皮細胞」から出るようになるということです。今までの医学の常識からは大きく逸脱した結果ではないでしょうか?
「腸管上皮細胞」には「腸管上皮細胞」の役割があるので、そこら辺は大丈夫なのかという疑問はありますが、今後の研究次第では、糖尿病の患者さんへの新たな希望となるかも知れない研究結果です。