危機の時、政府の支持率は上がるというのが政治学の常識だ。実際、コロナ危機で主要国の支持率はどこも上がっている。しかし例外がある。日本の安倍政権だけは支持率を下げているのだ。コミュニケーションストラテジストの岡本純子氏は「そんな国はほかにない。あまりに残念だ」という――。
■コロナ禍の世界の中で「政権支持率」が異様に低い日本
新型コロナウイルスによる感染拡大に全く収束の兆しが見えない。安倍晋三首相率いる政府の対策は後手に回ってばかりだ。4月14日発表のNHK世論調査(*)では、内閣に対する支持率は前月より4ポイント下がって39%と、ここ数年で最も低い水準となった。
支持率39%というのはそれほど低くはないように思われるかもしれないが、世界に目を向けると、異様な数字であることがわかる。次のリストをみてほしい(支持率出典は文末に掲載)。
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【新型コロナ感染拡大後の直近の支持率(増減)】(支持率の高い順に)
●アンゲラ・メルケル首相(ドイツ):79%(11UP)
●メッテ・フレデリクセン首相(デンマーク):79%(40UP)
●マルク・ルッテ首相(オランダ):75%(30UP)
●ジュゼッペ・コンテ首相(イタリア):71%(27UP)
●スコット・モリソン首相(オーストラリア):59%(18UP)
●文在寅(ムン・ジェイン)大統領(韓国):56%(17UP)
●ボリス・ジョンソン首相(イギリス):55%(22UP)
●エマニュエル・マクロン大統領(フランス):51%(15UP)
●ドナルド・トランプ大統領(アメリカ):49%(5UP)
●安倍晋三首相(日本):39%(4DOWN)
●ジャイール・ボルソナル大統領(ブラジル):33%(2DOWN)■死者数が桁違いに多いイタリアやイギリス、アメリカでも支持率上昇
こうして見ると、支持率が高いのは、コロナ感染拡大を止めた国ばかりではないことがわかる。死者数が桁違いに多いイタリアやイギリス、アメリカでも、リーダーへの支持率は上がっている。
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以下ネットの反応。
日本の安倍政権だけが「コロナ危機で支持率低下」という残念さ そんな先進国はほかにない #POL https://t.co/oF9YXr37Sk
— 宮台真司 (@miyadai) April 17, 2020
世界が同時に同様の危機に接すると、各国のトップの能力の差が如実に顕在化する。日本のトップの手腕は防疫に足しても、経済に対しても、評価に値しないと国民は判断した。
日本の安倍政権だけが「コロナ危機で支持率低下」という残念さ そんな先進国はほかにない #POL https://t.co/aqVPEBzepM
— ナトリウム子ちゃん (@natoriumuchan) April 17, 2020
当然でしょう。
対応策が後手後手に回るだけでなく、これだけ右往左往して、対策が遅れているのだから。
何の為に対策をするのか、誰の為に保証をするのか
その部分がゴッソリ欠落しているのだから日本の安倍政権だけが「コロナ危機で支持率低下」という残念さ #SmartNews https://t.co/fuy5qayvZ4
— 現場目線による倉庫現場改善アドバイザー 吉岡 晃 (@akutsmeru) April 17, 2020