スポンサーリンク
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/269722
2015年10月6日、「TPP合意 環太平洋巨大経済圏」(同日付朝日新聞)などと銘打った一面記事が五大新聞に載った。環太平洋経済連携協定(TPP)が5日、米国アトランタでの閣僚会合で大筋合意に至ったことを受け、「巨大経済圏がアジア太平洋地域に生まれる道筋がついた」(同)と報じたのだが、現地で交渉を監視したTPP阻止国民会議事務局長の首藤信彦・元衆院議員の見方は全く違う。「オバマ政権下でのTPPは成立しない」と言い切ったのだ。来年夏に参議院選挙を控える日本の政治日程から逆算すると、もう時間がないので『大筋合意をした』ということでしょう。
――確認ですが、今回、いわゆる大筋合意に至りましたが、「オバマ政権下でTPP成立しない」という状況に変わりはないですか。
首藤「過去の報道を見ていただくと分かりますが、「五月末がリミット」と言われていたのです。完全合意に至ったら協定文書を作成し、オバマ大統領は議会に通知をすると思うのですが、(通知から署名まで90日を置くという90日ルールによって)そこから90日が必要なわけです。仮に半年間程度かかると見られる「大筋合意から完全合意」までが1ヶ月で終わったとしても、4ヶ月はかかる。そうすると、来年2月の初めに(オバマ大統領の)署名ということになります。大統領選に突入したところで、オバマ大統領がのこのこと署名できるのかは分かりません。
しかも仮に署名できたとしても、それから米国議会で議論になるのです。それはもう延々とやるわけです。そうすると、すぐ夏休みになるでしょう。だからオバマの在任中にはTPPは成立しないのは確実です」
――来年になったら米国議会は動かないということですね。
首藤「みんながTPPを批判するわけですから。「TPPを進める」と言ったものなら票が集まらないのだから」
――たしかにTPP推進だったヒラリーさんですら、労組票を意識したでしょうが、不支持表明(反対)批判的な発言をし始めました。
首藤「そんな状況の中で、米国議会がTPPを認めるはずがありません。しかも医薬品の特許保護期間が12年から8年になりましたが、これを米国製薬会社が認めるはずがない。大統領選では、米国製薬会社が莫大な資金を出すわけですから、12年が4年も短くなってしまったら数兆円オーダーで損することになります」
――それで米国議会の重鎮で製薬会社とも近いとされるハッチ上院議員が「医薬品のデータ保護期間を12年から短くするな」と前回のハワイの閣僚会合では言っていたと。ところがアトランタでは、これをUSTR(米国通商代表部)が無視した。
首藤「(交渉に当たった)USTRが無視したから、すぐに再交渉の要請が出たと聞いています。「もう一回、交渉をやり直せ」というわけです」
首藤「それはご存じの通り、あたかも決まったかのようなことにして、『TPP対策予算をばら撒いてばら撒いて来年の参院選を勝とう』という自民党の戦略です。農業関係者対策ということです。私や日本の評論家だけがこのことを言うのではなくて、アトランタに行ったら海外の報道関係者はみんなそう言っていました。『ハワイで閣僚会合をした後、たったニケ月で開けるはずがないのに開いたのは、日本が「今じゃないといけない」と開催を求めて、アトランタで閣僚会合が始まった』と。日本向けの茶番劇であることは分かっていたのです。
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=136658
政府は10日、TPPの影響を受ける農業の強化や景気刺激を目指し、2015年度補正予算案を年末に編成する方針を固めた。14年度補正予算(3兆1千億円)を上回る規模を確保したい考え。
151006 「合意」なんてあり得ない!!STOP TPP!! 官邸前アクション
スポンサーリンク
以下ネットの反応。
安倍政権の“合意したした詐欺”を垂れ流した大本営化した マスメデイア http://t.co/F38DeXWt7e
— がおがお(°□°;)@通貨発行権奪還!! (@gaogao_o) 2015, 10月 10
騙しのテクニックを駆使する安倍政権の正体がなぜ国民に見えないのか。マスコミの罪は深い。高給取りのマスコミ人は何を目指して就職したのか。情けないねえ。IWJの岩上安身氏やリテラの記者の爪の垢でも頂いたらどうかな。http://t.co/bNdHBwZjw6
— 小林正弘 (@fumikoba16) 2015, 10月 10
今回の大筋合意でTPPが最終決着したかのような報道を垂れ流しています。単なる“政治ショー”なのに、完全合意に至ってオバマ政権下でTPPが成立するかのような印象を与えています。
http://t.co/YwKI4DZN0o
— Ryoichi Watanabe (@RyoppeW) 2015, 10月 10
大拡散、騙されるな!
安倍政権の“合意したした詐欺”を垂れ流した大本営化した マスメデイア
『大筋合意』と『完全合意』は全く違います。来年夏に参議院選挙を控える日本の政治日程から逆算すると、もう時間がないので・・・
http://t.co/ovAVuiM8CY
— 本田 宏 (@honda_hiroshi) 2015, 10月 10
秋の臨時国会は開かれない、いや、TPPの追究を恐れて開かないだろう。マイナンバー、国立競技場、原発もあるし。
【IWJ特別寄稿】「TPP大筋合意」という「虚報」の正体! “合意したした詐欺”に騙されるな!」(ジャーナリスト・横田一) http://t.co/tMngTSMLfP
— 加勢 仁 (@kase_jin) 2015, 10月 9
「あたかも決まったかのようなことにして、『TPP対策予算をばら撒いてばら撒いて来年の参院選を勝とう』という自民党の戦略」
http://t.co/wfI8PlVFDg http://t.co/yzMhd8q9Ge
— Akiko&Blue (@Blue8853) 2015, 10月 9
基幹的農業従事者数の推移。20年ほどまえに下げ止まっていたのに、若い人が参入してこないのでそのまま高齢化が進んでいることがよくわかる。元データはこちら。 http://t.co/Z9wCCo34DW pic.twitter.com/11wsCGiEEZ
— 星野貴彦 (@ho4not) 2015, 3月 25
「現実のデータに基づく限り(つまり「妄想」に基づかない限り)、
日本ほど農業を保護していない主要国は、地球上に存在しない」 http://t.co/Y5umNTTamB pic.twitter.com/MIQ2aEHyWY
— biac(えるマーク付き) (@biac_ac) 2015, 10月 9
米国の事情、日本の事情、各国の様子などを見ていくと、確かに日本のマスメディアが報道しているような「TPP完全決着!」というニュアンスとは程遠いものが感じられます。
来年の参議院選挙対策と言われれば、なるほどとなりますね。日本の農家さんはもはや絶滅危惧種なので保護は絶対しなければなりません。でも、こんないびつな形(国を売り渡す・選挙の票欲しさ・一時の麻薬)での保護では何も解決しませんよね。
TPPはほとんどのマスメディアが機能してませんので、よっぽど注意深く追いかけていかないとやられます。