最近日本で人気栄養素として取り上げられることが多いものに、オメガ3脂肪酸があります。DHA・EPA(魚由来)・αリノレン酸(植物由来)などが代表的なオメガ3脂肪酸の成分です。
日本で知られるようになったのは最近ですが欧米では人気のサプリ(成分)であり、研究も盛んです。そして、今回がん(大腸がん・乳がん)に対する効果として魚由来のオメガ3はともかく、植物由来のオメガ3はあまり効果がない、もしくは良くないものなのではとする報告がありました。
http://www.mededge.jp/b/heal/14388
オランダの大規模研究によると、魚油をはじめ海産物のものではない「オメガ3多価不飽和脂肪酸」を多く取ると大腸がんのリスクが増加すると分かった。
アルバニアのティラナ大学医学部を含む研究グループが、米国栄養学会が発行する栄養学全般の専門誌ジャーナル・オブ・ニュートリションのオンライン版で2015年6月3日に報告した。
食事で脂肪を取ると、大腸がんが増えるか。
研究グループは、高齢者の病気を調べるためにオランダで行われている大人数を対象とした研究の一環として、55歳以上の約5000人を対象としてアンケートで食事内容を調べた。
一方で、キャノーラ油やゴマ油などに含まれるオメガ3多価不飽和脂肪酸は大腸がんのリスク増加に関連していた。
取る量で3つに分けて最も多いグループは最も少ないグループと比べて大腸がんのリスクが44%増加したが、食品ごとに分析すると、リスクが増加するのは海産物以外からのオメガ3多価不飽和脂肪酸だった。健康に良いとされる魚油は関係なかった。
http://kenko100.jp/articles/130910002592/
健康に良いとされているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)は青魚に多く含まれている必須脂肪酸だが、乳がんになるリスクの低下に関係することが分かったようだ。中国・浙江大学生物系工学・食品科学部のDuo Li教授らは、過去に報告された26件の研究結果を解析し、魚由来のオメガ3脂肪酸の摂取が乳がんリスクの低下と関連していたと、英医学誌「BMJ」(2013; 346: f3706)に発表した。
その結果、魚由来のDHA、EPA、DPAを取る量が最も少ないグループと比べ、最も多いグループで乳がんになるリスクが14%低く、この関連はアジア人で最も強かった。Li教授は「アジア人と欧米人では魚介類の摂取量が大きく異なることが関係しているのかもしれない」と推測している。一方、植物由来のALAではこの関連が認められなかった。
僕はけっこうなオメガ3ファンでしてアマニ油やえごま油なんかも積極的に摂取してきており、チアシード(オメガ3がとても豊富)なんかも買ってみようと思っていました。それで、ファンなんでかなりオメガ3情報を追っかけているんですが、最近は植物由来のオメガ3(αリノレン酸)は評価が良くないことがけっこう見受けられます。
αリノレン酸も体内でDHAやEPAに10%ぐらいは変換されるらしいのですが、やはり魚由来のDHA・EPAとは何かが違うのでしょうか。とりあえず僕の中では刺身で青魚を食べるのが一番なのかなという気持ちが強くなっています。また何か新たな情報を見つけましたら報告します。