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http://hbol.jp/80331
もともと、全米規模の支持率では依然クリントン陣営が優位。しかし、24歳以下の民主党支持有権者ではサンダース候補の支持率が68%と、同年齢層の支持率を26%しか獲得できていないクリントン候補を大きく突き放している。サンダース陣営が若年層の支持を集める理由は、「公立大学の学費無料化」「奨学金ローン対策」「所得格差是正」などの福祉重視路線。さらにはこうした「若年層狙い撃ち」の施策だけではなく、地球温暖化対策、シリア難民問題、そして司法改革など、サンダースが愚直なまでに満腔で主張する「リベラルだ!レフトだ!社会主義だ!」路線が素直に若年層を惹きつけている。
実際、トランプは「メキシコ国境に壁を作る!」「イスラム教徒の入国を禁止する!」など排外主義的な言動で耳目を集める一方、経済政策では「累進課税の強化!」「強い政府・大きな政府で何が悪い!」「富裕層への懲罰的課税が必要だ!」「所得格差是正待ったなし!」「社会福祉の拡充を!」と、あたかも民主党候補者かのような主張を繰り返している。いわばトランプ陣営は「共和党内極左」。
さらには、サンダース陣営と同じように、トランプ陣営も「これまで政界に属していなかった」「共和党エスタブリッシュメントとの喧嘩も辞さない」という姿勢が支持を集める要因の一つと成っている。候補者マッチングサイトとして定評のある”CROWDPAC”でもトランプ陣営支持者のコメントには、He truly is a “Washington outsider”「彼は本当のワシントン外部者だ」と言ったコメントや、”He’s not a career politician”「彼は職業政治家じゃない」と言ったコメントが目立つ。(参照:「CROWDPAC」)
となると、「私は社会主義者だ!」を自称する「極左・サンダース」と「不法移民出て行け!」ばかりが悪目立ちする「極右・トランプ」の立ち位置は極めて似ているということになる。
すなわち、
・累進課税や富裕層への課税拡大を通して所得格差を是正する
・社会保障の拡充のため反緊縮路線に舵を取り積極的に財政出動することを辞さない
・ワシントンの既成勢力に媚びないという点で、両者は極めて似ているのだ。
http://hbol.jp/79798/2
ことあるごとに「私は社会主義者だ」を売り文句にしている人物が、泡沫候補どころか、二大政党の片方で首位を取ろうとしている。しかも、実績も知名度も抜群のヒラリー・クリントンを抑えて!「資本主義の本国」ともいうべき、あのアメリカで「社会主義」という言葉が肯定的に捉えられ、大統領選挙の主要トピックになったのだ。この話題は驚きを持って迎えられるべき歴史的な出来事だというべきだろう。
にもかかわらず、日本のメディアは、「トランプ躍進」の報道ばかり。まるで民主党候補者レースでのサンダース候補の躍進はないもののように扱われている。選挙予想めいた報道でさえ、「もしトランプが候補者になってヒラリーと対決したら」という枠組みのものしか見当たらない。
日本のメディアは「あのアメリカで、社会主義者が好意を持って迎えられている」という事実を直視できないのか、はたまた、その事実に「驚く」感度を持っていないのか… どう考えてもやはり不思議と言わざるをえない。
http://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar955498?key=8dd7f08c5f748cee373522bd68ecdadfdb86e4c35c5b0c789042ad89dec3937d
ウオールストリート紙は米国金融界を代表する新聞である。民主党のサンダース候補は金融資本の代名詞、ウオールストリートを激しく攻撃している。
またサンダース候補はヒラリー・クリントンが金融界と極めて深い関係を持っていると指摘している。
したがってウオールストリート紙にとってはサンダース候補は敵といっていい存在である。
それが、社説で「サンダース候補を真剣に受け止めるべき時、トランプ氏との対決なら15ポイント差でリード」と書いたことは重要な意味を持つ。
米民主党の党員集会まで1週間 指名争いで舌戦(16/01/26)
クリントン氏に厳しい戦い 背水の陣で“テコ入れ”(16/01/31)
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以下ネットの反応。
ちなみに、もしアメリカ大統領をカネに清潔かどうかだけで選んだら、あのトランプ氏が当選してしまう。なぜなら富豪の彼は、誰の政治献金も受けずに大統領選を戦えるから。どの業界の肩入れも口利きも、彼には関係ない。でも、大統領に必要な資質はそれだけだろうか。
— 指南役 (@cynanyc) 2016, 1月 30
米大統領選、バーニー・サンダーズさん、勢いがあるなあ。攻めてる。 https://t.co/kW61qwbfgX
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2016, 1月 28
米大統領選を乱すトランプ氏とサンダース氏、背後にある潮流 https://t.co/HfkUurVpPR
もしほんとうにトランプvsサンダースになったら、21世紀の帰趨をかなりの程度規定する決戦になるだろう。サンダースさん、ガンバレ!
— 平沼センジ REDs✧ (@senji11) 2016, 1月 21
翁長氏、米大統領選候補者と会談でプロパガンダ狙いか?来月の訪米検討 辺野古移設 新たに国提訴へ : じゃぱそく! https://t.co/EDNAZRxVwy
— a6m5zero (@cba31458) 2016, 1月 21
2008年の大統領選の時も、2007年12月末までヒラリーが大幅リード。
オバマに20%の差をつけてた。
でも1月からオバマが支持率を上げて2月に逆転。
今年のバーニーの方が僅差だね。https://t.co/3wCwkQES09 pic.twitter.com/jqKLkuBMId
— Syntax (@SyntaxUGS) 2016, 1月 21
イヤー凄いですよ、アメリカ大統領選。クリントン・トランプ・サンダースの3氏が有力候補なんですが、今までだったらこの3者だったら絶対にクリントンが圧勝するんですよ。だって、クリントンはアメリカの大企業の代弁者になるんですから。
ところがどっこい、今回の選挙では格差是正・大企業に支配されないまともな政治をというサンダースと超右翼的な発言を売りにするとんでも大富豪トランプが大健闘しています。
これは、アメリカ国民が大企業にやられまくった結果起こった状況だと僕は思いますが、とにかくこれまでとは明らかに違う候補(大企業に支配されないかも知れない)が支持を得ています。
世界の流れが変わる可能性が大いにある大統領選挙です。歴史を目撃するという観点からも注目しないわけにはいきません。
小物がゴタゴタ言って、対立軸すら作れない日本の政治よりも全然面白いです。