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http://diamond.jp/articles/-/99591
「蠢貨」という言葉がある。日本語に訳せば「愚か者」という意味だが、南シナ海問題をめぐる一連の騒動が起こった際にネット上でよくこの言葉が見られた。ここでいう「蠢貨」とは、「日本製品・アメリカ製品ボイコット」を声高に叫ぶ「愛国者」のことを指す。「愛国」という言葉は、領土問題など「核心的利益」に触れる問題が起きたときによく使われ、ネット上にその手のコメントが流れる。これまで、愛国は「正義の行動」と称えられ、多くの人々に広く支持された。
なぜか。それには「歴史の記憶」がある。中国共産党の公式見解によると、中国はアヘン戦争以来、列強に国土を分割され、半封建・半植民地国家になったという。このことは古代から世界の大国として君臨してきた中国にとっては大きな屈辱だった。ゆえに、習政権は「中華民族の復興」を目指す「中国の夢」を説いているのである。
だが、「愛国主義的行動」は以前のように「正義の行動」として好意的に見られてはない。
「愛国」を論じる言論や行為の多くは、瞬く間に人々の支持を失って笑いの的となり、「愚か者」の烙印を押されてしまうのである。
この「愚か者」は、ネット民だけでなく『人民日報』や新華社など公式メディアにまで批判されることになり、ついには「愛国とは蠢貨(愚か者)を抑えることだ」という言葉がネット上で流行語となった。
では、ネット民の反応はどうだったか。「よく言ってくれた。(この文章は)中国人の心の声を伝えている」といった「愛国的な」コメントももちろんあったが、「頭の良くない社会の底辺のやつらが愛国を語るのを好むのだ」、「愛国は正しいことだが、口だけではいけない。国と社会に貢献しなければならない」といった冷めたコメントや、「幼稚」「何の内容もない」、「彼女はいやしい人間だ。他の人が国を罵っているときは一緒になって罵り、国を愛していると言えば、一緒になってそう言う」といった罵りのコメントも見られた。
この文章は総じて作者の意図に反して、ネット民はおろか、自分のファンの支持も得られなかった。ネット上では、この文章は「自分の知名度をさらに上げるために受けを狙って書いたものだ」と、書いた動機が純粋な愛国心から来たものではないと指摘する声もあった。このことは、現在の中国人が一方的に愛国を語る言論に対し、冷めた目で見ていることを示している。
紀氏の発言は必ずしも開戦を呼びかけたものではなく、怒りの感情をぶつけたレベルのもので、「酒の席での与太話」のようなものである。だが、ネット上に発表されてしまったために、「10億人犠牲論」がクローズアップされすぎて、ネット民はおろかメディアにも批判されることになったのである。
現在、習政権は社会秩序の安定を重視しており、こうした現象は明らかに社会不安を招く恐れがあるため、『人民日報』はそれを戒める記事を発表したのだろう。
「KFCボイコット」事件に対し最も辛口の評論を発表したのは、新聞記者の李暁鵬氏だった。李氏は微信(WeChat)の個人アカウント「鵬看」に「愛国を行うにはまず蠢貨を抑えることが必要だ」との記事を投稿し、KFCの入口で横断幕を持って立っている者は蠢貨(愚か者)であり、法律違反の疑いがあるとストレートに述べた。
李氏の投稿記事は、「愛国はいろいろな商品をボイコットすることではなく、何よりもまず蠢貨を抑えるようになる必要がある。君が中国で、中国は君だ。君が蠢貨なら、中国は愚か者となるし、君がバカなら、中国は人々に軽視されるだろう。さもなければ、君は愛国の二文字をぶち壊しているのだ」と主張している。さらに、「愛国の大きな旗は、蔡洋(2012年9月28日に西安の反日デモで日本車に乗っていた人に重傷を負わせて懲役10年の判決を受けた青年)のようなチンピラ無産者を守るものになってしまった」と述べた。この記事は微信上に広く拡散した。
現在、中国は「歴史の記憶」は残っているものの、偏狭なナショナリズムを抑え、理性的に行動するようになっている。中国政府の規制も多少は関係しているだろうが、人々の資質が向上していることも確かである。中国はゆっくりではあるが、変わっている。
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以下ネットの反応。
中国では「愛国」一辺倒ではなく、変化も見える。中国人の価値観の「多様化」が表現でき、政治に距離を置く生活優先の考えも表現できる。吉田陽介さんのコラム。https://t.co/rNutc5Tz0a 日本製品・アメリカ製品ボイコットを叫ぶ「愛国者」を「蠢貨(愚か者)」としたりする。
— 石川一敏 (@ik108) 2016年8月22日
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン https://t.co/DWyYQ7w14D @dol_editorsから
※一方日本は偏狭なネトウヨ総理を中心に武器屋の手羽先が愛国を叫ぶ— うえっち@中年キックボクサー (@braziliankick) 2016年8月22日
「中国は「歴史の記憶」は残っているものの、偏狭なナショナリズムを抑え、理性的に行動するようになっている」
安倍政権下の我が国を顧みると、彼我の差は徐々に拡大しつつあるようだな。
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めたhttps://t.co/hJDYdnqYv9
— チャンシマ⚡️#AntiFascist (@chanshimantifa2) 2016年8月22日
中国人が単純な「愛国的主張」を嫌い始めてるという分析。司馬遼太郎さんが言うように、偏狭な愛国心は自己愛の延長でしかない。https://t.co/Vynkp63xto 中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた(ダイヤモンド・オンライン)
— Tsukasa Shirakawa (@lingualandjp) 2016年8月22日
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた(ダイヤモンド・オンライン) https://t.co/yk0Vi5clw5
中国人も韓国人も日本人とはDNAレベルで違うからねぇ。歪曲された歴史に基づく反日教育を受けている敵国であると認識するべき。#超嫌韓国 #反中— 西海 正人(祖国を愛する普通人。超嫌韓) (@nsummsht) 2016年8月22日
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた https://t.co/hjWwH7OuxZ 「愚か者」は、ネット民だけでなく『人民日報』や新華社など公式メディアにまで批判される事になり、ついには「愛国とは蠢貨(愚か者)を抑えることだ」という言葉がネット上で流行語となった。
— マークん (@marktrumpet) 2016年8月22日
どことは言いませんが見習って欲しいところ
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース https://t.co/sR3YbsPEl1 #Yahooニュース
— NAKAMURA Takashi (@yokyun68k) 2016年8月23日
日本のことかと
「愛国」という言葉は、領土問題など「核心的利益」に触れる問題が起きたときによく使われ、ネットでコメントが流れる。愛国は「正義の行動」と称えられ、多くの人々に広く支持された
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりと https://t.co/7yU6uddJw0— 小畑幸三郎 (@batayanF3) 2016年8月23日
中国にもネトウヨがいた。「蠢貨(愚か者)」と呼ばれているらしい。/中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン https://t.co/VuaEoKRT17 @dol_editorsさんから
— ネトウヨの毒舌な伯父さんbot (@NTUY_uncle_bot) 2016年8月23日
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた|News&Analysis|ダイヤモンド・オンライン https://t.co/3ikvo2nXbd @dol_editorsさんから
日本のネトウヨのみなさん、ご苦労様です。君たちが大好きな中国ではこんな風になっておりますよ。— 210。(にひゃくじゅう) (@zzzbakusui210) 2016年8月23日
「海外に行く人が多くなった」「国力アップと共に知的水準が高まった」ということが多様な視点を生み出したということでしょうか。
それに比べてニッポンはテレビでの海外ニュースも少なくなり(探せばソースはどこかにあります)、留学生も少なくなり、テレビをつければ「にっぽ~~ん、いちば~~んね」番組ばかりで高度成長期・バブルの幻影を見せられている(見てる)わけですから、どんどんと思考は内向き、単純化していく一方ですね。
もう日本のネトウヨは恥ずかしい親戚のおじさんみたいで嫌だよ~