安倍晋三首相宛ての公開書簡で、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案に懸念を表明した国連のプライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏は二十二日、菅義偉(すがよしひで)官房長官が同日の記者会見で抗議したと明らかにした日本政府の対応を「中身のないただの怒り」と批判し、プライバシーが侵害される恐れに配慮した措置を整える必要性をあらためて強調した。電子メールで本紙の取材に答えた。
ケナタッチ氏によると、「強い抗議」は十九日午後、国連人権高等弁務官事務所を訪れた在ジュネーブ日本政府代表部の職員が申し入れ、その後、約一ページ余りの文書を受け取った。しかし、内容は本質的な反論になっておらず「プライバシーや他の欠陥など、私が多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と指摘した。
抗議文で日本側が、国際組織犯罪防止条約の締結に法案が必要だと述べた点について、ケナタッチ氏は「プライバシーを守る適当な措置を取らないまま、法案を通過させる説明にはならない」と強く批判。法学者であるケナタッチ氏自身、日本のプライバシー権の性質や歴史について三十年にわたって研究を続けてきたとし、「日本政府はいったん立ち止まって熟考し、必要な保護措置を導入することで、世界に名だたる民主主義国家として行動する時だ」と訴えた。
スポンサーリンク
以下ネットの反応。
「新共謀罪」の危険(136)「私の懸念に答えていない」「(日本政府の対応は)中身のないただの怒り」とジョセフ・ケナタッチ国連特別報告者が反論。官房長官がいう「個人の資格」で出されたものではなく、国連人権理事会から任命され、集団的に検討された公開書簡。審議を差し戻すべきだ。 pic.twitter.com/GzGVjacoHW
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2017年5月22日
ここで市民が知っておかなければならないのは、政府が「共謀罪」法案の必要性を説く上で根拠としている国際組織犯罪防止条約が「国連条約」だということ。大元である国連から警告を喰らって国連に噛み付く安倍政権の行動は常軌を逸している。 https://t.co/KmCpnsrEDX
— 異邦人 (@Medicis1917) 2017年5月22日
「#共謀罪 」法案を巡る国連特別報告者と日本政府のやりとりが続いています。#国連 の報告者は日本政府の抗議に反論しました。それだけ #プライバシー 侵害の恐れがあるということですが、#日本政府 は今日、法案を衆院通過させる構えです。https://t.co/YwnQZEJrxS pic.twitter.com/iV63zahvi0
— 東京新聞政治部 (@tokyoseijibu) 2017年5月23日
ひとつひとつが内閣が飛ぶような記事が毎日載っている。森友、記録破棄は違法。更なる値引きを企んでいた。特区決定、加計ありき。言論テロFBに首相「いいね」。度重なる与党議の問題発言。国連報告者の共謀罪への懸念に対する日本政府の恥ずべき抗議。
こんなおかしな国になったんだね。— 風音 (@kazaneimakara) 2017年5月22日
東京新聞の書簡全文掲載がこのロイター通信報道につながり、今度はこの記事に反応して海外メディア各紙から国連報告者への取材が相次いでいるとのこと。菅の威圧的な態度は完全に裏目に。
報道すべきことをきちんと報道した東京新聞あっぱれ。
— 中野晃一 Koichi Nakano (@knakano1970) 2017年5月22日
「中身のないただの怒り」と、日本政府の抗議にコメント。国連のプライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏の、いわゆる共謀罪法案に関する指摘は国会で何度も私たちから問題提起されていたし、金田大臣は全く答弁していないままだ。https://t.co/YOvvI9fzH3
— 蓮舫・れんほう@民進党 (@renho_sha) 2017年5月22日
国連特別報告者・カナタチ氏の日本政府への反論から。「私が日本政府から受け取った『強い抗議』は、ただ怒りの言葉が並べられているだけで、全く中身のあるものではありませんでした」「拙速に深刻な欠陥のある法案を押し通すことを正当化することは絶対に出来ません」。国連の批判に真剣に向き合え!
— 志位和夫 (@shiikazuo) 2017年5月23日
国連は日本の抗議を「中身のないただの怒り」と一蹴した。
安倍政権は嘘と恫喝で成り立っているが、国際社会では通用しない。
恥ずかしい国だ。東京新聞:「共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論:国際(TOKYO Web) https://t.co/bcfFu8I1Od
— ロジ (@logicalplz) 2017年5月23日
ほんとに安倍政権は「恥ずかしい」「情けない」「どうしようもない」人たちです。
国内ではバカメディアが忖度報道するので通用するかも知れませんが、海外に出れば通用するわけありません。
共謀罪は廃案しかあり得ません。