シンガポールで国民を「フェイクニュース」から守ることを目的とする新たな法律が10月2日に発効したが、この法律は実際には言論の自由を抑圧し、政府に不当な権限を与えるものだとして、一部から警戒する声が上がっている。
虚偽の情報を悪意で共有したと認定されれば、その人物は最高で10万シンガポールドル(約780万円)の罰金か最長10年の禁錮、あるいはその両方を受ける可能性がある。虚偽の情報拡散に企業あるいは複数の人物が関わっていた場合は、罰金の最高額は100万シンガポールドル(約7800万円)に跳ね上がる。
シンガポールには以前から、一部で厳し過ぎると言われる書籍を対象とした「ジャーナリズム法」がある。国際NPO、国境なき記者団の「世界報道自由度ランキング」でも、シンガポールの順位は、全180カ国・地域中で151位と低い。
国境なき記者団のウェブサイトでは、シンガポールの現状について「報道の自由の抑圧度は中国と大差ない」とある。「当局は記者たちに、政府を非難する記事を削除せず、規則に従わない場合は、最長20年の懲役刑になる可能性もあると、脅す内容のメールを送り始めている」
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以下ネットの反応。
怖いなぁ、シンガポール。安倍政権に親和的な御用文化人の中にはシンガポールの政治的実状について美化や理想化に勤しんである人が少なくない。こぎれいでリッチな独裁。しかし、シンガポールがタバコの吸い殻も許さないほど小ぎれいにしているのは一部の目抜き通りだけ。表もあれば裏もある。 https://t.co/YrzZCbaP4h
— 岩上安身 (@iwakamiyasumi) October 3, 2019
シンガポールでフェイクニュース防止法施行 内容は政府が判断 #nhk_news https://t.co/Fim2v1ioud
— NHKニュース (@nhk_news) October 2, 2019
シンガポールでフェイクニュース対策法が発効。フェイクニュースの対策は必要だけれど、何がフェイクかを決める権限を政府が持つことへの批判は強い。
Singapore’s controversial "fake news" law comes into effect https://t.co/jk8tBOxjmm
— 古田大輔 (@masurakusuo) October 2, 2019
シンガポールの危険な「フェイクニュース防止法」
「中国と大差ない」と言われる言論規制が、ネット空間に広がることになった #人権 #言論https://t.co/BpiRbH6I15
— ニューズウィーク日本版 (@Newsweek_JAPAN) October 2, 2019
実質検閲じゃんhttps://t.co/MhppRaOMek
— ムエタイX (@MuayThai_X) October 2, 2019
今「表現の不自由展」の問題が騒がれていますが、表現の自由の問題がいかに重要かがわかる案件です。ボーっとしていれば、権力者たちが支配しやすいようにするために、表現の自由を制限し、表現の自由はどんどん失われていきます。