「すべて佐川局長の指示です」森友事件で自殺した財務省職員「遺書」入手
大阪日日新聞記者で、森友学園問題を当初から取材し続けている相澤冬樹氏が遺族から「手記」全文、および関連する手書きのメモの提供を受けた。
「手記」と題されたA4で7枚の文書は、自殺当日まで書かれていたとみられ、「すべて、佐川理財局長の指示です」「美並近畿財務局長に報告したと承知しています」など、当時の財務省、および近畿財務局の幹部らの言動について実名で詳細に綴られている。また「財務省が国会等で真実に反する虚偽の答弁を貫いている」などと同省の対応を強く批判しており、赤木氏自身、そうした不法行為に加担させられて心身ともに苦しんだ様子もつぶさに記されている。
「手記」の最後には、こう書かれていた。
〈この事実を知り、抵抗したとはいえ関わった者としての責任をどう取るか、ずっと考えてきました。
事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。
今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。(55才の春を迎えることができない儚さと怖さ)
家族(もっとも大切な家内)を泣かせ、彼女の人生を破壊させたのは、本省理財局です。
(中略)
さようなら〉
公文書改ざんに直接かかわった人物の肉声が公になるのは初めてのこと。
2018年3月2日に朝日新聞の報道で改ざんが発覚し、同3月7日に赤木氏が自殺した後に、財務省は調査を行い、幹部らを減給などの処分にしている。だが、手記には財務省が意図的に事実を隠蔽し、国会で虚偽答弁を行ったことを示す経緯が克明に綴られており、今後、論議を呼びそうだ。
「手記」に実名で登場する当事者の一人、美並義人東京国税局長(当時の近畿財務局長)に取材を申し入れると、
「決裁文書の改ざんについては、2018年6月4日に調査報告書を公表している通りです。お亡くなりになられた職員については、誠に残念なことであり、深く哀悼の意を表したいと思います」
と財務省の広報室を通じて回答が寄せられた。
当時、財務省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官にも、取材を申し入れたが、現段階で回答はない。
「ぼくの契約相手は国民です」と語っていた真面目な公務員は、なぜ公文書の改ざんを強いられ、死を選ばなければならなったのか。3月18日(水)発売の「週刊文春」では、「手記」全文と、妻の昌子さん(仮名)が相澤氏に語った赤木さんの人となり、自殺直前の様子、なぜ手記の公開を決意したのかなどを、記事、グラビア、あわせて15ページにわたって特報する。
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以下ネットの反応。
明日の「週刊文春」。根本的な責任は佐川局長に忖度をさせた安倍首相夫妻にあることがわかります。安倍夫妻は遺書全文を刮目して読め。 pic.twitter.com/OqrCKFQGKb
— 有田芳生 (@aritayoshifu) March 17, 2020
文春。森友自殺 財務省職員の遺書を全文公開
「すべて佐川局長の指示です」
妻は佐川元局長と国を提訴へやはりそうだったのか。 pic.twitter.com/IXEr7iiAja
— ジャーナリスト 田中稔 (@minorucchu) March 17, 2020
明日発売の週刊文春に、森友学園問題を巡る財務省の公文書改竄事件で自殺した近畿財務局職員の遺書全文が掲載される。筆者は一連の問題でNHKを辞めた相澤冬樹氏。これは必読。
— 藤川大樹 (@1980daiju) March 17, 2020
相澤冬樹記者の明日の週刊文春の森友スクープ。自ら命を絶たれた近財職員・赤木俊夫氏の遺書をすっぱ抜いた。素晴らしい! pic.twitter.com/qsHoM4WpGJ
— 赤澤 竜也 (@tatsu_a) March 17, 2020
森友問題であす発売の週刊文春がスクープ。
改ざんをやらされ、「最後は下部がしっぽを切られる」
自殺した財務省職員の手記が、隠された真実を明らかに。 pic.twitter.com/nVRy0Y5NRb— 真山勇一 参議院議員 (@MayamaMia) March 17, 2020
週刊文春の早刷りを読みました。相澤冬樹さんの「森友自殺『財務省』職員 遺書全文公開『すべて佐川局長の指示です』」は12頁ぶち抜きを冗長に感じさせない、真面目な官僚がいかに権力の犠牲になったかを問う深刻な内容。これに麻生財務相が向き合わないことはあり得ない、あってはいけないと思った
— 広野真嗣 (@hironoshinji) March 17, 2020