「枝野」対「前原」の代表選が問う保守新党の可能性とリベラルの存在意義
経済成長が難しい一方で、グローバル化によって社会の流動化が増す、先進国の多くで保守優勢の傾向が強いが、日本とて例外ではない。そのような昨今の政治状況の下で、もし枝野氏が民進党の代表選に勝ち、自論である共産党との共闘を含むリベラル路線を推し進めた場合、前原氏や氏を支えた党内右派勢力は党を割って出て、新たな保守新党の立ち上げに向かう可能性が高い。しかし、前原氏が勝ち保守路線を突き進んだとしても、リベラル勢力が党を割り、新たな政党を立ち上げる可能性はそれほど高くはないだろう。現行の小選挙区制を中心とする選挙制度は、明らかに小政党に不利だからだ。
前原氏が代表選に勝てば前原氏は保守路線を取るだろうが、その場合、民進党はこれまでのような路線対立を党内に抱え、内ゲバを繰り返す可能性が高いということになる。また、仮に非自民の保守勢力の結集が実現し保守新党が立ち上がったとしても、その新党は自民党と何がどう違うのかという疑問に答えなければならない。
その一方で、日本の政治においてリベラル勢力が小さな野党勢力にとどまることになった場合、それが国の針路へどのような影響を与えることになるのかについても、慎重に考えておくべきだろう。民主党が主張してきた情報公開や機会均等、弱者に対するセーフティネットの整備といったリベラルな政策が、他の先進国と比べた時、日本の大きな弱点となっていることは紛れもない事実だ。
政権を失って以来、党勢の衰退が続く民進党ではあるが、現行の選挙制度が二大政党制を志向するよう設計されている以上、二大政党制の一翼を担う党が政治全体に与える影響を過小評価すべきではない。何年か後に、「今のこの政治状況は2017年の民進党の代表選挙が発端だった」などと泣き言を言わないためにも、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が、民進党の代表選の意味を慎重に見極めてみた。
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ネットの反応。
リベラルはどこへ行くんだろう?
「枝野」対「前原」の代表選が問う保守新党の可能性とリベラルの存在意義 https://t.co/1Dqx2C2VEE— 泉川理之 (@T_IZUMIKAWA) 2017年8月26日
現状の行政サービスを維持するなら増税しなければならないというお話。... https://t.co/8w1FonYTwY
— depa_radio (@radio_depa) 2017年8月26日
大変、勉強になる回でした。
がらっと再編に繋がる可能性と
干されてる自民党ハト派的な連中が肝だと。— 亀猫Ⅲ◎))) (@StrangeGateways) 2017年8月27日
民進党代表選、「どちらか勝つか」も重要かもしれないが、「どんな『引き金』を引くことになるのか」も重要だ。野党大再編?保守大再編?それとも…。
— ryozanpaku (@gnpthnt311) 2017年8月28日
前原氏が代表になっても親中親韓派がいる限り、小池さんは民進党とは組まないだろう。よってどちらになっても民進党は衰退か分裂しかない。
「枝野」対「前原」の代表選が問う保守新党の可能性とリベラルの存在意義(ビデオニュース・ドットコム) https://t.co/BELcUex7hR— 功山寺決起 (@sinsaku1865) 2017年8月27日
民進のあいまいなところをスッキリさせるために、党を割れ?的なことを抜かすが、なんでクソ自民みたいなあいまいの塊な党があるのに、こっちはスッキリしなきゃいけねーんだ?感。>「枝野」対「前原」の代表選が問う保守新党の可能性とリベラル(略 https://t.co/izJvHAUmXi
— 日本国債は破綻します (@rashude1) 2017年8月29日
「枝野が勝てば分裂」という話は、聞いてなるほどと思いました。もうほとんどの民進議員は「小池旋風」に乗るしかない(と考えている)ので、枝野氏が勝てば民進党の分裂の可能性は非常に高そうです。
あとは、消費税の話が面白かったです。もう2回も延期してるから、上げればその延期分の穴埋めに使われるだけで、国民には何も還元されないので絶対に上げられないと。この視点は全然なかったので勉強になりました。
神保さんと宮台さんはゆっくりと丁寧にしゃべるから、回りくどいのが好きな僕は、どうしても信用度が高くなります(笑)