「コンビニのパンは超危険?見えないかたちで大量の添加物、健康被害の恐れ」という記事が2015年の4月にビジネスジャーナルに掲載され話題を呼びました。
かつては食品を長期間保存するために、ソルビン酸などの合成保存料を使っていたコンビニ業界が、今は消費者の反応を危惧して「pH調整剤」を代わりに使っており、その「pH調整剤」が危険という記事でした。
http://biz-journal.jp/2015/04/post_9478.html
「弊社では、コンビニエンスストアチェーンと取引のある製パン業者の注文を受けてpH調整剤を製造していますが、サンドイッチに添加するpH調整剤の量が非常に多いのです。そこで、製パン業者に『もう少しpH調整剤を抑えて使ったほうがいいと思いますよ』と進言したのですが、『コンビニチェーンからの要求ですから』と受け入れられませんでした。pH調整剤は“日持ち向上剤”ともいわれ、食品の腐敗を防ぐ役目があるのですが、あんなに多量に添加すると、食べた人の健康保持に不可欠な腸内細菌の善玉菌まで殺しかねないと、心配しています」
通常、食中毒防止に保存料を添加した場合には、「保存料(ソルビン酸カリウム)」などと具体的な使用成分を表示しなければならない。昨今は保存料に発がん性などの不安を感じている消費者が増えており、コンビニや食品メーカーとしては、売り上げに響くので保存料はできるだけ使いたくないのが本音だ。こうした理由から、pH調整剤は添加物メーカーが心配するほどの使用量となっているのだ。
pH調整剤に使われている添加物の中で、特に問題なのはリン酸塩である。リン酸塩の過剰摂取は、ヒトの腸管から血液中にカルシウムが吸収されるのを妨げてしまう。血液中のカルシウムが不足すると、血液のpHを保つために骨からカルシウムが溶け出す。そのカルシウムが神経細胞内に溜まると、イライラや神経過敏を引き起こすといわれている。いつもイライラしたり、突然キレる人が非常に目立っているのも、リン酸塩の過剰摂取が一因にあるとの指摘も多い。また、リン酸塩はカルシウム以外のミネラル(微量元素)の吸収も阻害する。特に亜鉛を体外に排出してしまう。亜鉛は脳が正常に働くために必要不可欠なミネラルで、亜鉛不足もキレる現象につながっているともいわれている。
健康な食生活を送るには、食品の成分表示欄にリン酸塩の記載がないことを確認してから購入することが大切である。
「pH調整剤」を作っているメーカーは腸内細菌が死んでしまう事を心配し、この記事を書いた記者はリン酸塩にスポットを当てて「pH調整剤」の危険に迫っています。
そして、今回「pH調整剤」について調べていたところ、「無添加安全論が日本人にもたらす不利益」という短い論文を発見しました。
2ページしかない論文なのでぜひ読んでほしいのですが、どうやら静菌(ここでは大腸菌の繁殖を抑える)に必要な量が「ソルビン酸」と「pH調整剤」ではだいぶ違うようなのです。
どれぐらい違うかというと静菌するのに「ソルビン酸」が1必要だとすると「pH調整剤」は10の量が必要らしいです。
そして、「ソルビン酸」と「pH調整剤」の毒性も比べているのですが、こちらは僅差で「pH調整剤」に軍配が上がりました。
最後に、この論文の筆者は「わざわざ毒性の強いもの(「pH調整剤」)を保存料に使うなんてバカだな~」と言っています。
ここまでの話をまとめると、「pH調整剤」で静菌しようと思ったら「ソルビン酸」の10倍の量が必要で、「ソルビン酸」よりも「pH調整剤」は毒性が強いという事になります。
それでも現状、コンビニは「ソルビン酸」を使うと消費者が離れるから、毒性の強い「pH調整剤」を使っているということです。
あなたは、コンビニのサンドイッチやおにぎりを食べる派?食べない派?どっち?