廃炉が決まっている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、原子炉容器内を満たしている液体ナトリウムの抜き取りを想定していない設計になっていると、日本原子力研究開発機構が明らかにした。放射能を帯びたナトリウムの抜き取りは廃炉初期段階の重要課題だが、同機構が近く原子力規制委員会に申請する廃炉計画には具体的な抜き取り方法を記載できない見通しだ。
原子力機構幹部は取材に対し「設計当時は完成を急ぐのが最優先で、廃炉のことは念頭になかった」と、原子炉容器内の液体ナトリウム抜き取りを想定していないことを認めた。炉内のナトリウムは放射能を帯びているため、人が近づいて作業をすることは難しい。
原子力機構は来年度にも設置する廃炉専門の部署で抜き取り方法を検討するとしているが、規制委側は「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」と懸念する。
もんじゅに詳しい小林圭二・元京都大原子炉実験所講師は「設計レベルで欠陥があると言わざるを得ない。炉の構造を理解している職員も少なくなっていると思われ、取り扱いの難しいナトリウムの抜き取りでミスがあれば大事故に直結しかねない」と指摘する。
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以下ネットの反応。
【<もんじゅ設計>廃炉想定せず ナトリウム搬出困難】https://t.co/N0CDQ3KgII
「設計当時は完成を急ぐのが最優先で、廃炉のことは念頭になかった」という原子力機構幹部のコメントは凄い。すごすぎる。なんというか、原子力技術運営への賛成・反対以前の問題という気がしてしまう。 pic.twitter.com/Jy8RnCdUih— マライ・メントライン@職業はドイツ人 (@marei_de_pon) 2017年11月28日
いいかい?東芝、日立、三菱、富士が設計してこうなったんだよ。→もんじゅ:設計、廃炉想定せず ナトリウム搬出困難 - 毎日新聞 https://t.co/ry3CrJIBcb「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」「設計レベルで欠陥があると言わざるを得ない。」
— 建築エコノミスト森山 (@mori_arch_econo) 2017年11月28日
けさの一面トップです。なんとなんと。廃炉が決まったもんじゅですが、危険な冷却用のナトリウムは抜き取れない設計になっているとのことです。廃炉を想定していなかったとは‥。原発はよくトイレのないマンション に例えられますが、これはどう表現したらいいのでしょうか。https://t.co/sJIbSYzTbZ
— 小川一 (@pinpinkiri) 2017年11月28日
【世界一安全な神話作り】廃炉の決まったもんじゅ。廃炉を想定しておらず、液体ナトリウムが取り出せない構造だという。重大事故が起きていたら、どうなっていたのだろうか。ああ、日本の世界一安全な原発設計と安全神話。ここに極まれりです。https://t.co/uYcWQYcdeB
— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2017年11月29日
壊せない、捨てられない。安全かどうか以前の問題がある。「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」 via もんじゅ:設計、廃炉想定せず ナトリウム搬出困難 - 毎日新聞 https://t.co/pGa8ZZ4Su2
— Gotch (@gotch_akg) 2017年11月28日
「トイレのないマンション」には「出口」すらなかったわけか…。
それはもう「棺桶」だろう。もんじゅ:設計、廃炉想定せず ナトリウム搬出困難 - 毎日新聞 https://t.co/spcIqe4KD1
— 鬼頭暁史 (@a_lasting_peace) 2017年11月28日
なんか最近はトンデモニュースに慣れっこになってしまいましたが、それでもこのニュースは心底震えがくるような、恐ろしいニュースです。
昔から「今だけ、金だけ、自分だけ」のイケイケどんどん、廃炉の事は知ったこっちゃないで突き進んできたんですね。そして、福島原発で大事故が起こり、その事故も何の解決もしてないのに、数年経てば再稼働ラッシュ。
めちゃくちゃな原発事業、相次ぐ日本企業の長年にわたる不正発覚、にプラスして、アベノミクスの異次元緩和、年金資金で株買い支え、銀行が株を買う禁じ手と、もう日本がムチャクチャになっている気がしてなりません。