「いつものパン」があなたを殺すという本が今年の初めに出版されて、けっこう話題になりました。健康のためには小麦などに含まれているグルテンを摂取すべきではないというかなり衝撃的な内容です。
欧米では「グルテンフリー(グルテンが含まれていない)」な食品がブームになっているとのことですが、果たして「小麦」は本当に体に悪いのでしょうか?
http://www.excite.co.jp/News/bit/E1432543075092.html
ココナッツオイルのほかにもミランダ・カーやローラなどモデルや女優達が美容・健康のために行っている食事の情報をネットで検索していくと、「グルテンフリー」という言葉に出会った。
グルテンとは小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、摂食すると体内の免疫系に作用して炎症を起こしたり、肌のトラブルのもとになったりするという。「グルテンフリー」はグルテンを摂らない食事方法のことで、日本ではまだ浸透していないが、欧米では「グルテンフリー」の食品が増えているらしい。
■炭水化物と糖質が引き起こす炎症で脳は蝕まれている
■コレステロールを下げると、認知症が増加する
■白砂糖、チョコバー、全粉小麦パン……一番怖いのは?
■「肉、卵、脂肪」を避けていると、何が起こるか
ネットの反応
『「いつものパン」があなたを殺す』という恐ろしい真実 http://t.co/AhfDaL8mPD #881news
パンが悪いのではなく、調理パンに含まれている脂質が多すぎるとか全然別の原因も考えられるので一概に危険と言ってしまうのは危険なのですよ∩(´・ヮ・`)∩
— かいわれ大根になったせれくと (@select_pc) 2015, 5月 31
http://www.gizmodo.jp/2014/04/post_14415.html
Academy of Nutrition and Dietetics
消費者がグルテンフリー食品を購入する一番の理由はグルテンフリーの方が健康的であるとされているからですが…、セリアック病(小麦、ライ麦などに含まれるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患)ではない人々に対しても健康促進効果があるという検証を証明する研究発表は全くありません。
むしろ、グルテン自体に含まれる成分には健康に有益な栄養もあるため、人によってはグルテン回避が正当だと認められない場合がある。
Arthur Agaston医師
多くのグルテンフリー食品はジャンクフードと同じぐらい飽和脂肪、お砂糖、ナトリウムが入っているので、白米や片栗粉と同様に血糖値に影響したり、中毒性の引き金を引いてしまう事もあると体への影響があると勧告しています。さらに、研究はグルテンフリー食を続けると、鉄分、葉酸、ビタミンB1、カルシウム、ビタミンB12及び亜鉛の欠乏を引き起こす場合があるとも警告しています。
セリアック病(小麦、ライ麦などに含まれるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患)の人のために作られたのが「グルテンフリー食品」の始まりのようです。
それが、どこでどうなったのわかりませんが、セリアック病でない人にも害があるという話になっていったようです。
もしかしたら、米国は肥満大国なのでそれを解消するためにはローカーボ(低炭水化物)というお話が、グルテンにも飛び火したのかななんて思います。
上記に紹介した医者も言っていますが、太っている人はある程度「グルテン」を抑えてもいいのかも知れませんが、普通の人が「グルテンだけが悪い」として、「グルテンフリー食品」を食べるというのは異常でしょう。
自然界に昔からあって、何千何万年も食べ続けられてきており、ある意味壮大な人体実験が行われてきた「小麦」をやめて、添加物や砂糖がたっぷり入った人工的な「グルテンフリー食品」を食べるのは、かなりナンセンスな行いかと考えられます。
「小麦」をやめる前にまずはやめるべきものが、身の回りにあふれているような気がするのは僕だけでしょうか?
ミランダ・カーやローラはそんなに信頼できる情報源なのでしょうか?
2014年2月にNew York Timesは、グルテンフリー製品はグルテン入りの製品よりも価格が高く設定されているため、2013年には100億ドル(約10兆)を上回っているとレポートしました。加えて、アメリカの家庭の11パーセントはグルテンフリーの製品を購入していて、これは2010年に比べて2013年には5パーセントもアップしていたそうです。多くの人が食費業界に踊らされてしまっているのかもしれませんね…。